社長ブログ

ネットショップ運営に活かせるヒントは、京都の祇園にある?

2013/11/20 最終更新日:2015/01/06| ネットショップ・Eコマース, マーケティング

 

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EC業界は、昔までは「アクセス数を稼ぐ」ことに注力している方が多かったです。

 

一昔前に流行った

「アクセス数を増やす狙いで実施した プレゼント企画」

が、その典型例ですね。

 

プレゼントに応募してきた人達が「顧客として価値が無い」

とまでは言いませんが・・・

 

決して、歓迎すべき顧客層ではありませんよね。。。

 

 

昨今では「アクセス数を競い合う」よりも 

「顧客として意味のある層の人とのリレーションの構築」

が重視されてきていますが・・・

 

いまだに

「アクセス数を上げなきゃ!」

と、一所懸命になっておられて・・・

 

肝心な事が出来ておられない方を散見しますので、

 
今回はその話題を書きます。
「リレーション」 とは・・・

「関係」「つながり」です。

 

最近、顧客関係性強化のことを

 【CRM】Customer Relationship Management

 

などと、格好よく英語で言い始める風潮がありますが・・・
要は「おもてなし」です。

 

 

「おもてなし」の大きなヒントは、

京都祇園にあります。

 
祇園は、400年以上続いている

「おもてなし商売の街」です。

私は(こう見えても?)

京都の老舗の蔵元6代目

でもあるので、

若い頃に 父に連れられて

祇園の花街で飲む機会が多かったのです。

 
京都に来られたお客様を接待する際、

父が「祇園」をセッティングしたときは

「あ、今夜のお客様は、VIPなんだな」

と察知したものです。

 

(父が他界してから行かなくなったので、もう10年以上 遠のいてますけど・・・)

 

 

祇園の花街には

「お茶屋」「置屋」

があり、

「女将」「芸妓」「舞妓」

という人がいます。

 

「お茶屋」

お客をもてなす場所です。
お客の要望に応じて、

お座敷やお酒、料理、接待する人を準備してくれる

「エージェンシー」の様なものです。

 

「置屋」

芸妓、舞妓を抱える「プロダクション・所属事務所」の様なものです。

 

お茶屋の

「女将」は宴会の演出家、 

「芸妓・舞妓」はタレント

といったところでしょう。

 

ちなみに「舞妓」は修業段階で、レベルが上がると「芸妓」になります。

 

 

「お茶屋」は、

ヨーロッパでいうところの「クラブ」や「サロン」

といった感じで、客と花街の接点になります。

 
このお茶屋という場所は不思議なところでして・・・

メンバーシップを

決めるのは女将

なんです。

 

 

基本的に信頼関係が築けなさそうな人は、

いくらお金を払っても

相手をしてくれません。

 
メンバー表がある訳でもなく、

会員証がある訳でもなく、

メンバーになった人でも、

他に誰がメンバーなのかさえ解らない・・・

 

そんな所です。

 

 

そんな祇園の花街を代表する言葉

「一見(いちげん)さんお断り」

 

です。

 

 

要は

「初めてのお客は受け入れない」

というシステムですね。

 

なぜ、こんなシステムがまかり通っているのか?

というと・・・

 

「花街の支払いはツケが原則だから、誰かの紹介でないと回収できないから」

とか

 

好みわからない一見さんだと、最高のおもてなしが出来ないから」

とか

 

VIPが隠れ場で来る祇園の秘守性を守るために、身元不明者の出入りを制限するから」

など、

 

評論家などが、もっともらしく語っておられますが・・・

 

 

実際に以前、女将さんや芸妓さんに聞いたところによると・・・

「常連さんに、気持ち良く過ごしてもらうため」

 

だそうです。

 
要は

 

「得体の知れない “新規客”の獲得には走らず」

「“常連客” を 依怙贔屓(えこひいき)する」

 

というスタイルなのです。

 

つまり
「アクセス数は気にしない」

「リピート客との関係の維持が最重要」

 

という事です。

 

 

祇園は顔が見える小さなコミュニティーなので、こういった事が

400年も続いているともいえますが・・・

リアルの場がない

ネット通販でも、似たような関係

つくれると思います。

 

 

 

昔、祇園の女将さんに教わった

 

 

『3回で お馴染(なじ)みさん』

『10回で ご贔屓(ひいき)さん』

 

という言葉もありますが、

この話の続きは、また次の機会に・・・。