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『頑張っているのに成果があがらない経営者』が点検すべき3つの事とは?
2014/05/24 | マネジメント・業務改善
久々の投稿です。
私は『ネットショップの家庭教師』として様々な経営者さんの御相談を受けますが・・・
中にはネットショップではなく、
BtoBの会社さんだったり、
リアル店舗の経営者さんだったりすることもあります。
そんな中で、『頑張っているのに成果があがらない経営者』
にもお会いします。
そういう方の特徴として多いのが、以下の3つです。
(1)手段が目的化している
(2)事業を定義していない
(3)利益=労働対価になっている
ひとつづつ説明していきましょう。
(1)手段が目的化している
本来、「手段」というものは・・・
「Aという目的を実現・達成するために、選択して実行されるもの」
なのですが・・・
「その手段を実行すること自体が目的になってしまい、本来の目的であるAをも忘れてしまうこと」
になってしまっている方がおられます。
具体例を挙げます。
先週、立ち寄ったファミレスでの出来事です。
とても礼儀正しい『言葉』を使うウエイトレスさん達がいるお店でした。
『いらっしゃいませこんにちは!●●へようこそ!』
から始まる 馬鹿丁寧な・・・
『ステレオタイプの接客言葉』 『バイト敬語』
のオンパレードでしたが・・・
そのウエイトレスさん達は、
私の隣の席に座っている客が椅子にかけていた背広の上着が床に落ちているのに対して、
声をかけようともしませんでしたし、気づくことすらしませんでした。
ウェイターやウエイトレスの本来の目的・役割というものは、
飲食物をテーブルに出す
『給仕』
と、
気持ちよく食事を楽しめる環境をつくり、再訪問してもらえるよう努める
『接客』
の2つです。
『ウェイターの接客が、その店のレベル・質を量るバロメーターにもなる』
といわれるように、良い接客を目指すのが使命です。
その手段として、
『フロアーへの目配り・気配り』
や
『丁寧な言葉づかい』
があるのですが・・・
その店では、手段である
『丁寧な言葉づかい』 だけがマニュアル化されてしまい、
本来の目的である
『気持ちよく食事を楽しめる環境をつくり、再訪問してもらえるよう努めるための接客』
を忘れてしまっているように感じました。
企業の本来の目的、事業の本来の目的とは何でしょう?
(2)事業を定義していない
企業の経営資源は
『人』 『金』 『モノ』 『技術・ノウハウ・情報』 『時間』 です。
それら経営資源は、中小企業は特に限られており、
その中で 『何を、どのように、頑張るか』 が大事になります。
「何を」 という中の最重要なのが「核」ですね。
「核」となる事業を「コア事業」といいますが・・・
「コア事業」を、更に深め (あるいは広め)て、それが他社の追従を許さぬまで磨くために、
競争相手との『差別化点』を、より一層高めていかなければなりません。
大事な事は、その 『差別化点』 を決めるのは“お客さまである” ということです。
売れないのは、顧客満足の条件が満たされていないからです。
お客様の満足を得るために、自社のサービスや商品は
他社のそれよりも品質がより優れていなければならないのは当然の事ですが・・・
同時に『自身も儲ける』ことをしないと、それはただの『ボランティア』になってしまいます。
最も大事なことは、
『お客様のお役に立ち、自身も儲かる』
以外には無いと私は考えます。
(3)売上=労働対価になっている
経営者が「売上」「利益」についてどう捉えているか・・・
については2パターンあります。
『価値の対価』
か
『労働の対価』
です。
私は、お客様が当社の提供するサービスに対して感じた価値について、
その対価としてお金を頂き、利益を出すことが会社のあり方だと考えています。
つまり 『価値の対価』 です。
しかし・・・
「労働の対価」と思っている方の場合は、
『仕入れ価格や作業量の上乗せ』
としか思っていないので・・・
こういった考えの方は、意外なことに『安売り』 に走ってしまうんです。
なぜなら
『儲かっていない』 ⇒ 『売上が欲しい』 ⇒ 『安売りする』
または
『儲かっていない』 ⇒ 『売上が欲しい』 ⇒ 『売上額はほしい』 ⇒ 『自分がタダ働きすれば良い』
というスパイラルに陥ってしまうからです。
以上、3つの特徴を挙げてみました。
もし、『忙しいのに儲からない』という事で、もがき悩んでいる経営者さんがおられましたら、
いったん上記3つを客観的に、冷静に見つめなおされては如何でしょうか?