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孫子の兵法(軍形篇)『モノサシを決めておこう!』

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こんにちは。ハイフィット社長の吉村正裕です。

今回の話題は「モノサシ」です。

 

前回は、「業務の棚卸」について書きました。

業務を可視化したら、

その次は 「体制を再構築」 しなければなりません。

 

そこで、ヒントとなるのが

「孫子の兵法」です。

 

孫子の兵法の『軍形編』に次のような一節があります。

『善く兵を用うる者は、道を修めて法を保つ』

『故に能く勝敗の政を為す』
(現代語訳)
用兵に優れた者は、勝つための考え方を踏まえて、進むべき道筋を示し、軍制や評価・測定の基準を徹底させる

 

『法は、一に曰く度、二に曰く量、三に曰く数、四に曰く称、五に曰く勝』

 

『度』とは、長さ・広さの計算。

つまり、戦場の広さや地形(市場規模や特性)を把握すること

 

『量』とは、分量の計算。

 

つまり、投入する兵力(人・金・物)の大きさを把握すること

ここで注意すべきは「多ければ多いほど良い」という訳ではありません。

キャパシティを無視した兵力投入は命取りになりかねませんからね。

 

『数』とは、数値の分け方の判断。

つまり、部隊編成(人・金・物の配置)です。人の能力や資質、業務内容や品物のタイプを状況にあわせて吟味すること

 

『称』とは、軽量の判断。

つまり、戦場(業務・仕事)のどこに重点を置き、どんな部隊(人・金・物の配置)に重点を置くか、を比較し、見極めること

 

孫子は、

物事を正確に把握する尺度や基準

(モノサシや、升目、数、比較対象)を

「予め明らかにしておかねばならない」

と説いたのです。

 

要は、「棚卸して可視化した業務」に対して、基準値や目標値を設定し、それをどう測るのかを予め決めておく。

さらに、その結果をどう評価に結び付け、再改善に反映させるかを徹底しておかなければならないということです。

これらの流れを、誰が見ても分かるように見える化しておくことが、「業務改善」を進める上で必要なのです。

業務の棚卸について

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こんにちは。ハイフィット社長の吉村正裕です。

 

 

前回、『業務の取捨選択』について書きました。

今回は『業務の棚卸』について書きます。

 

 

メーカーや問屋や小売業で通常『棚卸』というと「在庫の棚卸」を指しますよね。
この時

『この商品(仕掛品・資材・原材料)は、1000個あるはず』

『実際に数を数えてみると・・・1000個』

『よし!合ってる!』

 

ところが理屈上はそうでも、実際にはそうでなかったりします。

というのも「帳簿上より実際に多かったり、少なかったり」しますし、

 

たまに「帳簿に乗っていなかった資材・包材」というものが
出てきたりするんですよ。

 

「あれ?これ・・・去年 発注してたのね?」とか

「あれ?こんなもの、もう使わないぞ?」とか・・・

 

メーカーの場合は、特に「???」というものが出てきたりします。

私は酒造会社の蔵元でもありますが・・・
昔は この棚卸だけで、1週間を要しました。

ローテクの時代でしたから・・・

当時、酒蔵と瓶詰工場と、2ヵ所の拠点がありましたので、
いちいち棚卸表の紙に赤ペンでチェック。。。
しかも電卓で計算・・・

いま、同じことをやれと云われても嫌ですし、無理です(苦笑)

今は、ハンディターミナルやPC(タブレット端末)などを用いて
省力化されていますので、こんな風景はどの会社さんでも
お目にかからなくなりましけどね・・・

話は逸れましたが・・・

『業務の棚卸』も同じです。

「いつ」 (時間帯)
「どこで」 (場所)
「誰が」 (作業者・管理者)
「誰と」 (作業者・管理者・外注先etc)
「何を」 (作業前の状態のモノや仕事)
「どのくらいかけて」 (人・金・モノ・時間)
「どうしているのか」 (作業後の状態のモノや仕事)

を洗い出していくことが重要となります。

 

ここで、間違ってはいけないのは

この段階で
『現在の業務ルールを洗い出すわけではない』

という事です。

レンホーさんの「事業仕訳」ではありませんので(苦笑)
というのも、どのような会社でも
「ルール」「慣例」「習慣」というものが必ず存在するのです。
それらを先に洗い出すのではなく、

先に 「現状業務の棚卸」が必要なのです。

要は「現在の作業」について、

“いつ”
“どこで”
“だれが”
“何を”
“どのくらい要して”
“どのように”

について、
余すところなく『把握』して『見える化』する

のが第一歩なのです。

ここの手を抜くと、後で痛い目にあう場合があるので、

まずは『可視化』『再認識』が必要なのです